和室を洋室にリフォームすることは、家の使い勝手を現代のライフスタイルに合わせるための非常に有効な手段です。しかし、見た目の変化だけに気を取られ、計画を安易に進めてしまうと、後々「こんなはずじゃなかった」という後悔に繋がりかねません。満足のいくリフォームを実現するためには、事前にいくつかの重要なポイントを理解しておくことが不可欠です。まず、最も重要なのが「床下の状態確認と下地工事」です。和室の畳を剥がしてフローリングを張る際、その下の床組(根太や大引)が健全であるかどうかの確認が必須です。特に築年数が経過した家では、湿気による腐食やシロアリの被害を受けているケースが少なくありません。この下地が傷んだまま、その上に新しいフローリングを張ってしまっては、床のきしみや沈みの原因となり、最悪の場合、床が抜ける危険性すらあります。信頼できる業者であれば、契約前に必ず床下の点検を行い、必要な場合は下地の補修や補強を提案してくれるはずです。この工事は家の寿命を延ばすためにも非常に重要です。次に、マンションなどの集合住宅で絶対に忘れてはならないのが「防音対策」です。畳は優れた吸音材ですが、硬いフローリングは足音や物音を階下へ伝えやすくなります。ほとんどのマンションでは、管理規約でフローリングの遮音性能(L値)が厳しく定められています。規約を確認せずに工事を進め、もし基準を満たしていなければ、ご近所トラブルに発展し、張り替えを命じられることもあり得ます。遮音性の高いフローリング材を選んだり、下地に防音マットを施工したりするなどの対策を、業者としっかり相談しましょう。また、「他の部屋との段差」も考慮すべき点です。畳の厚みは約55mmから60mm、一方フローリングの厚みは一般的に12mmから15mmです。単純に畳を剥がしてフローリングを張るだけでは、隣の廊下や部屋との間に大きな段差が生まれてしまいます。この段差は、つまずきの原因となり、特に高齢者や小さなお子様がいる家庭では危険です。下地を調整して段差を解消する工事が可能かどうか、事前に確認しておくことが大切です。最後に、床だけでなく「壁・天井・収納」をどうするか、トータルで計画することをお勧めします。床だけが新しくなると、既存の聚楽壁や襖の古さがかえって目立ち、ちぐはぐな印象になりがちです。
和室から洋室へ!リフォームで後悔しないための全知識