手軽に挑戦できるようになった床のリフォームDIYですが、初めての挑戦では、思わぬ失敗をしてしまうこともあります。しかし、事前にどのような失敗が起こりやすいかを知り、その対策を講じておくことで、多くのトラブルは未然に防ぐことが可能です。DIY初心者が陥りがちな、床DIYのよくある失敗例とその防止策を学び、成功への道を確実なものにしましょう。最も多い失敗が、「採寸ミスによる床材の不足・余剰」です。部屋の寸法を大雑把に測ったために、いざ作業を始めたら床材が足りなくなってしまったり、逆に大量に余らせてしまったりするケースです。これを防ぐためには、面倒でも部屋の縦横を複数箇所で測り、最も長い部分の寸法を基準に、必要な床材の量を計算します。そして、カットの失敗などに備えて、必ず10%程度の予備(ロス分)を見込んで注文することが鉄則です。次に多いのが、「下地処理不足による仕上がりの悪さ」です。古い床の上のゴミやホコリを完全に取り除かないまま作業を進めると、床材がうまく密着せず、後から浮きや剥がれの原因になります。また、床のへこみや段差を放置したまま重ね張りすると、新しい床材を張った後も、その凹凸が表面に現れてしまい、見た目も歩行感も悪くなります。急がば回れ。掃除と下地の補修は、仕上がりの美しさを左右する最も重要な工程だと心に刻み、丁寧に行いましょう。「床材のカットの失敗」もよくあるトラブルです。特に、部屋の隅や柱周りなどの複雑な形状の部分で、寸法を間違えたり、カットラインが曲がってしまったりして、隙間ができてしまうことがあります。カットする前には、必ず二度、三度と寸法を確認する癖をつけましょう。また、カッターナイフの刃は、切れ味が落ちるとカット面が汚くなる原因になります。こまめに刃を折って、常に新しい切れ味の良い状態で作業することが、綺麗なカットの秘訣です。最後に、「色のイメージ違い」も挙げられます。インターネットの画面や、小さなサンプルだけで色を決めてしまうと、実際に部屋全体に敷き詰めた時に「思ったより色が明るすぎた」「部屋の雰囲気と合わなかった」と感じることがあります。可能な限り、大きめのサンプルを取り寄せて、実際に部屋の床に置き、自然光や照明の下でどのように見えるかを確認することが、後悔しない色選びのポイントです。