冬の寒い朝、出窓のガラスやサッシにびっしりと付着する水滴、結露。見た目が不快なだけでなく、放置すればカーテンや壁紙にカビを発生させ、アレルギーの原因になるなど、健康にも悪影響を及ぼしかねません。この厄介な結露問題を、比較的簡単かつ効果的に解決する方法が、既存の出窓に内窓を取り付けて「二重窓」にするリフォームです。出窓は壁から突き出しているため、外気の影響を直接受けやすく、一枚ガラスの窓や断熱性の低いアルミサッシの場合、冬場には窓の表面温度が非常に低くなります。室内の暖かく湿った空気が、この冷たい窓に触れることで急激に冷やされ、空気中に含みきれなくなった水蒸気が水滴となって現れる、これが結露のメカニズムです。二重窓リフォームは、この根本的な原因にアプローチします。既存の窓の内側にもう一つ窓を設置することで、二枚の窓の間に空気の層が生まれます。この空気層が断熱材の役割を果たし、外の冷気が内側の窓(内窓)に伝わるのを大幅に抑制します。その結果、内窓の表面温度が下がりにくくなり、室内の空気が触れても結露が発生しにくくなるのです。このリフォームの最大のメリットは、その手軽さにあります。壁を壊したり、既存の窓を取り外したりする大掛かりな工事は一切不要です。既存の出窓の木枠部分に、新しい内窓のレールを取り付け、そこに窓をはめ込むだけで完了するため、多くの場合は半日から一日程度で施工が終わります。騒音や粉塵の発生も最小限に抑えられるため、住みながらにして気軽にリフォームできるのが大きな魅力です。また、結露防止だけでなく、断熱効果による省エネ性能の向上も期待できます。窓からの熱の出入りが少なくなるため、夏は涼しく、冬は暖かく、一年を通して快適な室温を保ちやすくなります。冷暖房の効率がアップし、光熱費の削減にも繋がります。さらに、二枚の窓が音の侵入と流出を遮断するため、屋外の騒音が気になる、あるいは室内のピアノの音などが近所迷惑にならないか心配、といった悩みを持つ方にとっては、高い防音効果も嬉しいポイントです。内窓のサッシには、断熱性に優れた樹脂製が一般的に使われ、ガラスも通常の単板ガラスのほか、より断熱効果の高い複層ガラスを選ぶこともできます。色やデザインも豊富で、部屋のインテリアに合わせて選ぶことが可能です。
出窓の結露対策に最適な二重窓リフォーム