出窓リフォームを計画する際、断熱性や機能性はもちろん重要ですが、忘れてはならないのがデザイン性です。出窓は、建物の外観において非常に目立つ要素であり、その形状やデザイン一つで、家全体の印象を大きく左右します。また、室内から見たときの窓の形や窓辺の雰囲気も、インテリアデザインの重要な一部となります。自分たちの住まいにふさわしい、美しいデザインの出窓を選ぶことは、リフォームの満足度を大きく高めるための鍵となります。出窓には、いくつかの代表的な形状があります。最も一般的で、どんなスタイルの住宅にも合わせやすいのが「台形出窓(ベイウィンドウ)」です。正面の窓と、両側に角度をつけた袖窓の三面で構成されており、安定感のあるデザインが特徴です。カウンター部分が広くとれるため、ディスプレイスペースなどとして活用しやすいというメリットもあります。よりエレガントで、洋風のクラシックな外観に似合うのが「弓形出窓(ボウウィンドウ)」です。複数の細長い窓を弓形に組み合わせたデザインで、優雅で柔らかな曲線のシルエットが魅力的です。多方向から光を取り込むことができるため、室内が非常に明るくなります。その他にも、三角形の屋根が付いた「三角出窓(ゲーブルウィンドウ)」や、シンプルな「角型出窓」など、様々な形状があります。これらの形状を選ぶ際には、建物全体のデザインとの調和を考えることが最も重要です。また、窓のデザインを決定づける要素として「格子(こうし)」の有無も挙げられます。窓ガラスに装飾的な格子を取り付けることで、外観にアクセントを加え、より個性的で趣のある雰囲気を演出することができます。縦横に組んだシンプルなデザインから、菱形などの装飾的なデザインまで、様々なパターンがあります。ただし、格子があると窓の掃除がしにくくなるという側面もあるため、デザイン性とメンテナンス性のバランスを考慮して選ぶ必要があります。サッシの色選びも、印象を大きく変えるポイントです。外壁の色に合わせて馴染ませるのか、あるいはあえて対照的な色を選んでアクセントにするのかによって、外観のイメージは全く異なります。近年では、外側が耐候性の高いアルミ色で、室内側がインテリアに馴染む木目調といった、内外で色が異なる複合サッシも人気です。
出窓のデザイン選びで外観の印象が変わる