リフォームを成功させるためには、自分たちの想いを形にしてくれる、優れたパートナーの存在が不可欠です。その最も重要なパートナーとなるのが、リフォーム会社の担当者であり、設計を担当するデザイナーです。彼らとのコミュニケーションが円滑に進むかどうかは、リフォームの満足度を大きく左右します。では、どうすればデザイナーと良好な関係を築き、二人三脚で理想の空間を創り上げていくことができるのでしょうか。最初のステップとして最も大切なのは、機能やスペックといった具体的な要望だけでなく、自分たちが新しい住まいで「どのような暮らしを送りたいか」という、漠然とした想いや価値観を正直に伝えることです。「週末の朝は、日当たりの良い場所でゆっくりとコーヒーが飲みたい」「子どもがリビングで勉強する姿を見守りながら料理がしたい」「夫婦それぞれの趣味の時間を尊重できる空間が欲しい」。こうしたストーリーを共有することで、デザイナーは単なる間取り図以上の、あなたの家族に寄り添った生活の舞台を提案してくれるようになります。好きなこと、嫌いなこと、大切にしている時間など、自分たちのことを知ってもらうための自己紹介だと考えて、積極的に対話しましょう。言葉だけでは伝えにくい微妙なニュアンスや好みの雰囲気を共有するためには、「イメージ写真」を準備するのが非常に有効です。インテリア雑誌の切り抜きや、SNSで見つけた好みの空間の写真などを集めて、デザイナーに見せながら「この写真のこの部分が好き」「この色合いが理想」といったように具体的に説明します。好きなイメージだけでなく、「こういう雰囲気は苦手」というネガティブな情報を伝えることも、お互いの認識のズレをなくす上で重要です。これにより、デザイナーはあなたの美的感覚をより深く理解し、的確な提案をしやすくなります。そして、デザイナーから提案を受けた際には、それを鵜呑みにしないことも大切です。プロの提案には、自分たちでは思いつかなかったような素晴らしいアイデアが含まれていることも多いですが、もし少しでも違和感を覚えたり、疑問に感じたりした点があれば、遠慮なくその理由を尋ね、自分の意見を伝えましょう。良いデザイナーは、施主からのフィードバックを歓迎し、対話を通じてプランをさらに良いものへと昇華させていこうとします。
リフォームデザイナーと理想の空間を創る方法